「カカオを楽しむチョコレート トリニダード」の感想
大一製菓の「カカオを楽しむチョコレート」の感想です。
「数量限定」「トリニダード・トバゴ産のカカオ豆」がウリの商品で、価格は100円でした。
数量限定なせいか、大一製菓のサイトでも取り上げられていないという……。少なくとも、この文章を書いている時点では。
トリニダード・トバゴ産のカカオ豆
「全世界のカカオ豆 生産量のうち、わずか0.01%しかとれないトリニダード・トバゴ産のカカオ豆」とあり、その特徴は「個性的で華やかな香りと風味」らしいです。
カカオ豆の最大の生産量を誇るのは、コートジボワール。原産地や栽培地域に興味がある人は、下記リンク先をチェック。
56%のカカオ豆
原材料を見ると、カカオマスが一番多く、次に砂糖、植物油脂となっています。
トリニダード・トバゴ産のカカオ豆は、56%。残りは、どこですかね?
他に、市販の商品でカカオ豆の割合を書いている物に、クリスプチョコがあります。そちらはエクアドル産とガーナ産。
国際ココア機関カカオ統計
生産量の根拠は、「国際ココア機関(ICCO)カカオ統計2017/18第2刊」のようです。
詳しいデータは、日本チョコレート・ココア協会のサイトに載っています。
単位:1,000トン
トリニダード・トバゴ:0.5(2017/2018推定)
トリニダード・トバゴより生産量の少ない産地としては、「セントルシア」「ベリーズ」「フィジー諸島」があります。単純に、国土や人口の差がありますけど……。
外務省のデータによれば、トリニダード・トバゴ共和国は、人口139.0万人で5,130平方キロメートル。千葉県より、やや大きい。
セントルシアは、人口18.1万人で620平方キロメートル。淡路島とほぼ同じ。
ベリーズは、人口38.3万人で22,970平方キロメートル。四国より少し大きい。
フィジー共和国は、人口約89万人で1万8,270平方キロメートル。四国とほぼ同じ大きさ。
なお、カカオの生育に適しているのは、高温多湿で、平均気温が27℃以上、年間降水量2,000㎜以上の地域です。基本、赤道を挟んで南北の緯度が20度以内。
産地を売りにしたチョコレートは、よく見かけるようになりました。「キットカット サブリム ボルカニック」もそうですね。そちらは火山島育ちのカカオ豆になります。
同じ希少性がウリのカカオ豆ですが、「キットカット サブリム ボルカニック」は、やや高級路線です。
「カカオを楽しむチョコレート」の感想
カカオを楽しむチョコレートは、上部に模様が入れられているくらいで、あとは普通にブロック状。
一口サイズですが、45gあたり263kcalあります。45gは1袋の内容量。ピンクの小袋じゃなくて、黒い方の袋です。
カカオを楽しむチョコレートの切断面
冷蔵庫から出した直後に、ナイフで切断した写真です。
固かったですね……。
常温放置後の切断面
しばらく常温で放置すると、柔らかくなり、口どけも なめらかになります。
「個性的で華やかな香りと風味」とまでは思いませんでしたが、チョコレートの良い香りがしますし、若干スパイシーな気もしました。
まとめ
気になっているのは、「なぜ、100円にしたのか」ということ。
キットカットのように、希少性を前面に出して、ちょい高級路線も取れたはず……。
そう一瞬だけ思いましたが、高級路線にはイメージ戦略が必須。資金力が物を言います。
「ピーチョコ」の大一製菓としては、その選択肢は なかったのかもしれません。キットカットのネスレのような多国籍企業じゃないですし。
それに、トリニダード・トバゴには、「ベルギー」みたいなネームバリューも、なさそうですし……。