「マイクリオ」の感想
「マイクリオ」の感想です。
「TOMIZ」で購入したココアバターパウダーになります。
「TOMIZ」に関しては、下記リンク先にて。
マイクリオの粉末と感想
上の写真は、「マイクリオ」の粉末です。
袋から出して、皿にのせた状態。少し塊になっているのも見られますが、全体的にはサラサラした感じ。
グラム数
皿だけだと121.1gで、マイクリオをのせると125.3gでした。
さっきの写真の量で、4.2gあります。確か、スプーンで3杯くらいだったはず。
1袋に20gなので、スプーン15杯分ほどの量ですね。
使い切り仕様
TOMIZの他の食材と違って、マイクリオの袋にはチャックがありません。
「20gくらい、1度で使う量でしょ?」ということかも。
この小さな袋を開けると、カカオの匂いが漂います。
マイクリオを溶かしてみた
ここからは、マイクリオを溶かしてみたときの話です。
比較対象として、ブール・ド・カカオも一緒に溶かしています。こちらはカカオバリー社の粒状カカオバターになります。
写真の分量は、それぞれスプーン10杯分ほど。まぁ、ブール・ド・カカオの方が、多くなっちゃってますけど……。
テンパリングに関しては、下記リンク先の内容を元にしています。
今回、基準とする温度は次の通り。
- 1. 50℃まで温めて溶かす
- 2. 25~26℃まで冷ます(Ⅳ型結晶の生成)
- 3. 30~31℃まで再加熱(Ⅴ型結晶の生成)
- 4. 30~31℃を数分間維持
- 5. 10℃程度まで下げる
- 6. 15℃前後の保存温度に設定
なお、本記事は大東カカオの「カカオマス」を溶かした直後に書いています。
溶け始めたマイクリオ
写真は、溶け始めたマイクリオとブール・ド・カカオです。
どっちがどっちかわかりやすいよう、ブール・ド・カカオのガラス容器にヘアピンを付けました。以降、ヘアピンがあるのがブール・ド・カカオです。
溶けたマイクリオ
写真は、湯せんで溶かした状態です。
言うまでもないことですが、粉末状であるマイクリオの方が、溶けるのが早かったです。
上から見ると、マイクリオは泡立っているのがわかります。そのくらいですかね、この時点でわかる違いは。
この先、金のスプーンはブール・ド・カカオ、銀のスプーンはマイクリオで進行します。
カカオパウダーと混ぜたマイクリオ
写真は、ヴァローナ「カカオパウダー」を加えた状態です。
カカオバターと同じくらい入れようと、スプーン10杯ほど投入しました。写真では、少しかき混ぜています。
こんなことをしていて何ですが、マイクリオの商品ページには、別の用途が書かれています。
『チョコレートに加えることで、手早くテンパリングを可能にする』というもの。実際、固まるのが早いです。
<ご使用方法とご使用目安>
1.チョコレートを溶かします。
2.33度付近の指定温度でマイクリオ(チョコの分量に対し1%程度)を加えます。
3.攪拌したらテンパリング終了です。
* マイクリオを入れすぎるとチョコレートが早く固まりすぎてしまいますのでご注意下さい。
50℃以上に熱したマイクリオ
50℃以上に熱すると、ブール・ド・カカオをベースにした方は、流れるような溶け具合に。
対して、マイクリオをベースにした方は、ちょっと粘着性があるというか、とろみがある溶け具合になりました。まるで、水あめのよう。
その差を写真に撮れたらよかったのですが、イマイチですね……。右半分、上がブール・ド・カカオ、下がマイクリオ・ベースです。
22℃まで冷ましたマイクリオ
冷蔵庫で冷ますと、その違いが顕著になります。
マイクリオ・ベースは固まり始めているので、スプーンを持ち上げようとすると、ガラス容器ごと持ち上がります。
写真の右側、中央がマイクリオ・ベースです。上がブール・ド・カカオ。下は、ブール・ド・カカオの温度を計測した温度計の先です。
マイクリオと比較すると固まってないように見えますが、ブール・ド・カカオも固くなっています。それが、温度計の先に付着した量から伝わるかも……。
冷蔵庫で冷やした時間は、30~40分になります。
再加熱からの型入れ
チョコレートを溶かすのと同じ要領で、再加熱しています。
チョコレートのときとは違い、なかなか温度が上がらないのが印象的でした。
再加熱後は、チョコレート・モールドに流し込み、冷蔵庫で冷やします。
今回、丸い型にはマイクリオ、四角い型にはブール・ド・カカオをベースにしたものを入れました。
固まったマイクリオ
固まってしまえば、ブール・ド・カカオも、マイクリオも同じ。少なくとも、見た目は。
味は「ココアバター+カカオパウダー」なので、苦いの一言。
大東カカオのカカオマスより、苦くて固かったです。口の中でも、溶けにくい……。それがマイクリオの方。
対して、ブール・ド・カカオは溶けやすかったです、口の中で。マイクリオと比較して、ですよ?
そりゃ、『手早くテンパリングを可能にする』のが、マイクリオのウリですからね。
こんな使い方をせずに、溶かしたチョコレートに1%だけ加えれば、その“便利さ”のみ発揮してくれることでしょう。
この固まる早さの秘密が気になるところですが、これと似たようなスピードで固形化する油脂というと、ショートニングを思い出します。融点が近いんでしょうかね。
最後に
そして、洗いもの地獄が始まるのです。