「ブール・ド・カカオ」の感想
カカオバリー社「ブール・ド・カカオ」の感想です。
「TOMIZ」で購入したカカオバターです。または、ココアバター。
見ての通り、小さな粒状ですが、中には少し大きめのも入っていて、写真の中ほどにあります。
購入した「TOMIZ」に関しては、下記リンク先にて。
カカオバターの粒と感想
カカオバターの購入は、食用と明記できない「大津屋のココアバター」以来ですね。
対して「ブール・ド・カカオ」は、多くのパティシエやショコラティエが愛用しているそうです。商品ページによれば。
そのまま口に入れると、チョコレートのように溶けていきます。感想としては、「油脂だな」の一言。
溶け始めるとツルツルとした舌触りになり、気づけばサッと無くなっている印象です。
溶かしたブール・ド・カカオ
ブール・ド・カカオを溶かした話は、マイクリオの感想ページでも書いています。
マイクリオは、ココアバターパウダー。言うなれば、粒と粉の比較。
おそらく、ブール・ド・カカオ単体で見るより、わかりやすいかと思います。マイクリオのページは、下記リンク先。
代用油脂の検証
チョコレート製品の原材料で、植物油脂と書かれているのは、珍しくありません。
このチョコレートにおける植物油脂の代表格は、パーム油だと個人的には思っています。その辺の事情は、下記リンク先を見てもらえば、納得していただけるはず。
ということで、ココアバターの代用品「パーム油」と、ココアバター「ブール・ド・カカオ」を比較してみました。
今回、パーム油として使用したのは、TOMIZの「ショートニング」です。
溶かした状態
銀のスプーンがショートニング、金のスプーンがブール・ド・カカオです。
先の写真の固形物を溶かしたもので、この時点でわかるのは色の違いくらいでしょうか。
カカオパウダーを加えた状態
上の写真は、カカオパウダーを加えた状態で撮影したものです。
ショートニングはサラサラしていますが、ダマになりやすい印象を抱きました。ガラス容器に付着した粉に、その特性が垣間見えます。
ブール・ド・カカオは、混ぜるほどに粘性が増すのに、ダマにならずに混ざってくれます。
なお、使用したカカオパウダーは、下記のものです。他に、マイクリオと砂糖も加えています。
少し冷やした状態
50℃以上で加熱、25~26℃まで冷まし、30~31℃まで再加熱して5分維持、その後10℃まで下げて……といった工程で作ろうと思い、少し冷ました状態が写真のもの。
ショートニングは、固まり始めていました。スプーンを持ち上げたら、その箇所が塊となって取れるくらいに……。
単純に、融点が違うのでしょう。
型入れ
左側は、再加熱後に型に入れた写真。右側は、それから1時間が経った時点の写真です。
丸い型にはブール・ド・カカオ、四角い型にはショートニングを使ったものを流し込んでいます。
固形化における違い
ご覧の通り、ショートニングを使用した四角い方だけ、底の部分の色が薄くなっています。
型から出す際に、四角い方は「まだ、固まりきっていない」気がしました。冷やし始めてから2時間半の段階でも。
最初に冷やしたときは、固まりやすかったのに……。
切断面の比較
写真の上部が、ショートニングを使用した四角い方。下部がブール・ド・カカオを使用した丸い方になります。
今回、砂糖を使いましたが、きちんと溶かさずに固めたので、両方ともジャリジャリした食感になりました。
ショートニングを使った方は、非常に柔らかく、生チョコと言っていい状態でした。液体に近いと言えばいいでしょうか。切断するのも容易です。
それに比べ、ブール・ド・カカオを使った方は固く、型崩れしなそうな状態でした。口の中で溶けると、なめらかな舌触りになります。
でも、一番の感想は別なこと。前に、砂糖なしで作った物に比べると、格段に食べやすくなりました。それが大きいですね。例え、砂糖が溶けきっていなくても。
結局、検証してみて思ったのは、チョコレートは油脂と砂糖のコラボだと。カロリーが正義なんだということ。そして、ショートニングの可能性です。