森永製菓「ベイク」の感想|買われない理由を考えた結果

森永製菓「ベイク」

森永製菓が、「BAKE(ベイク)を買わない理由100円買取」と題したキャンペーンを実施したのが、2019年7月28日。

1週間経たずに「理由殺到のため、買取キャンペーンは終了」しましたが、せっかく買って食べたので理由を探ってみます。

個人的には、理由も何もキャンペーンで話題になるまで、存在すら知りませんでしたから、そういう問題だと考えています。宣伝や流通に原因があるという意味。

ちなみに、YouTubeには「野生化したベイク」の動画があります。う~ん、このセンスは……。

 

ベイクを食べてみた

ベイクの切断面

近所のスーパーでベイクを見かけ、「意外と、あるもんだな」と驚きました。今まで、見た記憶がなかったので……。

もしかしたら、出荷が増える見込みだったので、その前の話題づくりとして、キャンペーンを行ったのかも。

今回、購入したのはショコラです。他に、宇治抹茶とミントがあります。なお、ミントは期間限定。

食べてみた感想としては、「中が半生っぽい」「小さいので、食べたという満足感が足りない」といったところ。

パッケージには、「外側は、香ばしくサクサク」で「内側は、まったりなめらか」とあるので、「半生っぽい」と表現するよりは、「なめらか」が適切なのかも。

味に関して、特に不満はありません。小さいので食べた感じはしませんが、味は別。

128円で売っていましたが、コスパ的には微妙なライン。板チョコの方が、チョコを食べた感は大きいでしょう。というか、ベイクは準チョコですね。

 

パッケージを考える

ベイクの裏面

パッケージで気になったのは表面の「炎天下でも、溶けない!」と、裏面の「焼きチョコだから手で溶けない!」です。

後者に関しては、スマホユーザー向けには、キャッチーなフレーズかもしれません。スマホが普及してから、手が汚れる食品は避ける傾向にあるようなので。

ベイクに関しては、手が汚れる心配は無用。多少は、手に菓子の湿り気みたいなものが残りますが、許容範囲内。

「炎天下でも、溶けない!」に関しては、あまり良いコピーではない気がします。

食品の機能をウリにする「レモン〇個分のビタミンC」とか、「レタス〇個分の食物繊維」など、味以外のコピーはあります。それらは、栄養素というニーズに応えています。

しかし、「炎天下で溶けない」というニーズは、どれくらい あるのか……。かつて、熱帯に向かう兵士に溶けないチョコが支給され、手軽に取れる栄養として重宝されました。例えば、「パシフィック&ジャングル・チョコレート」など。

日本でも、潜水艦にエアコンがなかった時代に、溶けないチョコレートが求められました。詳しくは、下記リンク先で。

板チョコ

チョコレートの歴史

ジョセフ・フライによるチョコレート固形化と、クエーカー教徒の話。

⇒続きを読む

でも、現代の消費者に先ようなニーズはない。溶けないよりも、美味しさが求められるから、保冷剤付きで渡す専門店の需要があるのではないか。

そう考えると、「溶けないチョコ」というのは、「口どけ食感がウリのチョコ」にとっては、逆効果になるような気がします。

「炎天下で溶けない」と言われて、美味しいイメージが湧かないという話です。でもって、買われない理由の1つではないかと言いたい。

 

美味しい食べ方

公式サイトで、「とろ~りとろける焼き立てBAKEの作り方」として、電子レンジによる加熱調理が推奨されています。

他にも、「ベイクでつくる おいしいレシピ」として、クッキー、マシュマロ、ようかんが紹介されていて……ん? ようかん?

レシピを見たら「こしあん200g」とか、森永ダース ミルク&ビターとか、明らかにベイク要素が薄い。ベイクは、1粒4g。1箱10個入りでも40gだから、圧倒的な こしあん量の前に、ベイク感は どれほど残るというのか……。

 

まとめ

売り方が悪い。以上です。

商品的には、リピートしたいと思える「何か」がない。

今の外側だと、噛むと内側と混ざって、本来のサクサクを楽しめず、中のとろり感も薄れ、中途半端になってしまっているかも。

いっそ、サクサクで売ればいいのに……。中は、ガルボみたいな感じでさ。ガルボは明治だけど。